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10年あまりも経った日に [Books]

つまるところ、いつまでも探しているブツはコレな訳です。
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クリスマスに少女は還る (創元推理文庫)

未だにこれ以上の衝撃を受けたミステリー?が無い。
?ミステリー…なのか?
ま、いいやその辺は。

ホラーマニアの少女達を初め、登場人物がことごとく魅力的。
それゆえ登場人物に感情移入してしまい、真実が明らかになるに従って辛くて受け入れられなくて、読みながら「なんで?…なんで?…」って思わず声に出してしまって、あわてて何度も読み返してしまう。
何度読み返したって自分の読み間違いじゃ無いし、ましてやストーリーが変わる訳じゃ無いのだが、自分が今読んだ部分の衝撃を無かった事にしたい気持ちは拭いきれなくて…
その上、読んでいた小説がラストに来て、すでにミステリー小説でも無くなってしまっているのも衝撃的。

そんな訳で、この小説を読んで以来もう一度こんな小説に出会いたくて何度も何度も初見作家に食いつくのです。

この系統は同じプロットでは二度と作られない唯一無二の作品であることも承知。
だがずいぶん昔に読んだにも関わらず、未だにこの中に生きている魅力的な人々が忘れられないんです。


     と言う経緯を経て、10年もの後に本屋でキャロル・オコンネル著の“シリーズ物以外の単品作品”を手にした訳です。
それがコレ。
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愛おしい骨 (創元推理文庫)

真っ二つに分かれる評価も解らないではない。 でも解らないヤツは解らないで良いよ。
だが、前出作品のようなサプライズは無いものの、つくずくキャロル・オコンネルって作家の人物描写は妙に僕の琴線に触れるんだなぁと改めて関心。
僕の心には登場人物一人ひとりが沁みこんできます。
家政婦のハンナ・ライス婆さんはかっこよすぎ。

という事で僕は「クリスマスに少女は還る」を引っ張り出してもう一度読むのだ。
あの人たちにもう一度会いたくなったから。
もしかしたら、当初受け入れがたかった衝撃もその後10年寝かした事で中身が変わってるかもしんないし。“熟成”っつうんですかね?

ps
ブログを書いてから改めて「クリスマスに少女は還る」のアマゾンレビューを読んでみた。
星一つのレビューでこんなに愛のあるレビューを見たのは初めてで、大いに感動。
その通りなのだ。
想いありきの星一つに共感。
星五つでは足りないくらいの星一つなのだ。





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